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特定投資家制度について
1.特定投資家制度の概要
従来の証券取引法等に基づく業者の行為規制は、投資家の属性にかかわりなく一律に適用されましたが、金融商品取引法(以下「金商法」といいます。)では、投資家を特定投資家(いわゆるプロ)と一般投資家(いわゆるアマ)に区分し、この区分に応じて金融商品取引業者等の行為規制の適用を行うことにより、規制の柔軟化(柔構造化)を図ることとしております。具体的には、業者が一般投資家との間で取引を行う場合は、投資家保護の観点から十分な行為規制を適用し、その知識・経験・財産の状況から金融取引にかかる適切なリスク管理を行うことが可能と考えられる特定投資家との取引については、契約締結前の書面交付義務等、情報格差の是正を目的とする行為規制の適用を除外する一方、損失補てん等の禁止等、市場の公正確保を目的とする行為規制は適用除外しないとされております。
適用除外となる行為規制
一般的規制
- 広告等の規制(法第37条)
- 取引態様の事前明示義務(法第37条の2)
- 契約締結前の書面交付(法第37条の3)
- 契約締結時の書面交付(法第37条の4)
- 適合性の原則(法第40条第1号)
- 最良執行方針等記載書面の事前交付義務(法第40条の2第4項)
- 顧客の有価証券を担保に供する行為等の制限(法第43条の4)
金融先物取引契約関連
- 保証金の受領に係る書面の交付(法第37条の5)
- 不招請勧誘の禁止(法第38条第4号)
- 勧誘受諾意思の確認(法第38条第5号)
- 再勧誘の禁止(法第38条第6号)
投資顧問契約関連
- 書面による解除(クーリングオフ)(法第37条の6)
- 金銭又は有価証券の預託の受入れ等の禁止(法第41条の4)
- 金銭又は有価証券の貸付け等の禁止(法第41条の5)
投資一任契約関連
- 金銭又は有価証券の受入れ等の禁止(法第42条の5)
- 金銭又は有価証券の貸付け等の禁止(法第42条の6)
- 運用報告書の交付(法第42条の7)
2.投資家の区分について
特定投資家制度に基づく区分
特定投資家 | (1)一般投資家への移行不可の特定投資家 |
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(2)一般投資家への移行可能な特定投資家 |
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一般投資家 | (3)特定投資家への移行可能な一般投資家 |
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(4)特定投資家への移行不可な一般投資家 |
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投資家区分の移行について
金商法第34条の2第1項、第34条の3第1項及び第34条の4第1項の規定により、特定投資家と一般投資家の間を移行できる投資家は、金融商品取引業者等に対し、対象となる金融商品取引契約の種類ごとに移行を申し出ることができます。なお、投資家間の移行に際しては所定の手続きがあります。
一般投資家に移行可能な特定投資家の範囲(内閣府令で定める法人)
金商法第34条の2第1項、第34条の3第1項及び第34条の4第1項の規定により、特定投資家と一般投資家の間を移行できる投資家は、金融商品取引業者等に対し、対象となる金融商品取引契約の種類ごとに移行を申し出ることができます。なお、投資家間の移行に際しては所定の手続きがあります。
- 特別の法律により特別の設立行為をもって設立された法人
- 金商法第79条の21に規定する投資者保護基金
- 預金保険機構
- 農水産業協同組合預金保険機構
- 保険業法第259条に規定する保険契約者保護機構
- 資産流動化法第2条第3項に規定する特定目的会社
- 金融商品取引所に上場されている株券の発行者である会社
- 申出時において、取引の状況その他の事情から合理的に判断して資本金の額が5億円以上と見込まれる株式会社
- 金融商品取引業者又は金商法第63条第3項に規定する特例業務届出者である法人
- 外国法人
特定投資家に移行可能な一般投資家の範囲(一般法人又は一定の基準を満たした個人)
- 法人
(上記「一般投資家に移行可能な特定投資家の範囲」に記載された法人以外の法人。) -
個人
((1)匿名組合の営業者、(2)民法組合の業務執行組合員、(3)有限責任事業組合の重要な業務の執行の決定に関与し自ら執行する組合員のいずれかに該当し、出資の合計額が3億円以上かつ移行の申出について全構成員の同意があるもの。) -
個人
((1)選択される種類の当社の取引経験が1年以上あること、(2)取引の状況その他の事情から合理的に判断して、承諾日のご本人の純資産が3億円以上と見込まれること、(3)取引の状況その他の事情から合理的に判断して、承諾日の投資性のある金融資産が3億円以上と見込まれること(*)、以上(1)~(3)のすべてを満たした個人。)
投資家区分の移行について
当社では「特定投資家」への移行のお申し出に対する期限日を、移行の承諾を行った日の後最初に到来する8月31日(銀行休業日の場合も変更しません)とさせて頂きます。
期限日後は、更新のお申し出のない限りは、移行前の「一般投資家」としてのお取扱いに戻ることとなります。また、「一般投資家」の方が「特定投資家」として、又は「特定投資家」の方が「一般投資家」として取扱うよう申し出た場合、承諾日以後いつでも再び移行前の「一般投資家」又は「特定投資家」として取扱うよう申し出ることができます。